日和見Web

登山やクロスバイクでのポタリングなどおでかけの記録を中心に、興味のあることを綴っていきます。

[登山]金峰山(大弛峠-朝日岳-金峰山)2014年8月5日・6日

ここのところ山に登っていなかったので、久々の登山決行。

今回は、奥秩父金峰山(2599m)をチョイス。

この金峰山の特筆すべきところは、標高2360mの大弛峠まで一般車で入って来れるため、実質200mちょっとだけ登れば金峰山に着いてしまうというところにある。要は「楽」なのである(但し、足場の悪い箇所もあったりと当然のことながら、登山用具は必要です。山を舐めてはいけません)。

 

仕事の終業後、愛車で新しく開通した圏央道から中央道を快走し、勝沼ICで降りた。この頃にはもう真っ暗。塩山で食べ物と飲み物を調達し、牧丘にある「花かげの湯」にて入浴。一息ついたところで山道へ。途中、乙女湖(琴川ダム)を通過(真っ暗で何も見えないが)し、林道川上牧丘線に入る。牧丘から真っ暗な山道を1時間以上走り続け、午後9時過ぎにようやく大弛峠に到着。ちなみに、この峠は山梨県と長野県の県境になっている。

ここで、塩山にて購入したお弁当で夕食を済まし、車中泊。

 

余談だが、今回は人生初の車中泊であった。こんなこともあろうかと、愛車はホンダのモビリオスパイクをチョイスしたのだが、リアシートを倒すと、ラゲッジスペースがフラットになるため、非常に寝やすい(但し、標高も高いせいか、寒さで何度か起こされたが・・・)。パワーが無いのが不満だが、買ってよかった。

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車中泊の様子。汚くてすみません。でも、快適でした。

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翌日は朝5時に起床。朝食のおにぎりを食べ、6時20分に大弛峠を出発。

鬱蒼とした登山道を登って行くが、時折、木々が途切れて眺望が望める。

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さらには富士山も望めたりする。あまりに綺麗なため、足を止めて眺めてしまう。

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久々の登山のため、足が重い。おおよそ40分ほどで朝日峠に到着。景色が望めるわけではないので、水分を補給し、息を整えて出発。

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朝日岳の手前で岩場が現れた。後でわかったのだが、大ナギという場所らしい。

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この大ナギだが、景色が素晴らしく、一人なのに「おお〜っ!」とか言ってしまった。

休憩がてら、しばし絶景を楽しむ。

 

大ナギより山梨県方面を望む。雲海から富士山が顔を出している。

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大ナギより長野県川上村方面を望む。山深い。

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大ナギからは再び昇りが続く。今日はあまり調子が良くないのか、相変わらず足が重い。

とは言え、7時40分、どうにか朝日岳に到着。あまりに調子良く登れないので、一瞬、ここで折り返そうかとか考えてしまった。いつもそうだが、山を登るときはいつも「何で苦しんでまでこんなことをしているのだろう」とかネガティブなことを考えてしまう。とはいえ、様々な非現実的な絶景にその考えも吹き飛ばされてしまうのだけれども。全く、都合の良いものである。

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朝日岳にて、目指している金峰山が望めた(真ん中あたりの岩場になってるところが金峰山)。まだ、あんなにあるのかぁ〜!登れるのか、俺は?!

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朝日岳を過ぎると、急な下りで高度を下げる。せっかく登ってきたのに〜!

高度を下げ、ここからまた登るのか〜と憂鬱な気分でいたが、この辺りで、少し体が楽になってきた。久々の山に体が慣れてきたのだろうか。

そんな感じで、ペースを上げて登っていると、高度が上がってきたのか、だんだんと周囲がハイマツ帯になってきた。

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コツコツと登っていると、開けた場所に出た。当然、眺望もよく、いずれ登りたいと思っている瑞牆山が望めた(写真左側の雲の下あたりにある岩山が瑞牆山)。俄然、テンションが上がってきた。

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もう少しで頂上じゃないかとはりきって歩く。ひたすら歩く。実は一人山行は初めてなので自分を鼓舞しながら歩く。

と、途中で何人かが一生懸命に写真を撮っている。何事かと思って撮影方向を見てみると、木に見慣れない鳥が止まっている。野鳥は詳しくないので何の鳥かはわからなかったが、自分もシャッターを押してみた(あまりいい姿を撮れなかったが)。

後に調べてわかったが、ホシガラスという鳥らしい。

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(後に名称のわかった)ホシガラスとの出会いの後、金峰山に向けて足を進めていると、老夫婦(失礼)が興奮気味に岩を撮影している。何事かと思って尋ねてみると、珍しい蝶が岩に停まっているのだと。残念ながら、その蝶の名前は失念してしまった上に、写真にも収めていないのだが、先ほどのホシガラスといい、山にも色々な楽しみ方があるのだなぁと感心させられた。きっと、動植物の知識があれば山は一層と楽しいものになるに違いない。なお、夫婦で山に登り、二人で蝶の写真を撮るという行為もとても羨ましく感じられた。

 

 その後も森林限界と思われる箇所を登って行く。眺望が素晴らしく、あちこち見ているうちに、今までの疲れも忘れて足が進む。そんな感じでハイテンションに登っていると大きな岩がゴロゴロしている箇所に出た。もはや、周囲の絶景とテンションの高さで写真を撮るのを忘れてしまったが・・・。

 

大きな岩を難儀しながら登ると、おじ様方の「金峰山の頂上は岩ばかりで長居できないねぇ」なんて声が聞こえてきた。金峰山なんて楽って思いながらも久々の登山で何だかんだで苦しみながら登ってきたが、ようやく頂上かとほっとした。

そして、おじ様方のいる大きな岩を登るとそこが金峰山頂。8時52分、ようやく金峰山2599mを踏破した。

ちなみに、こんな格好で登っておりました。高度が高いとはいえ、登っていると汗をかきます。赤いレインウェアは体が冷めないように、頂上に着いてから着込んだものです。

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山頂から五丈岩。金峰山頂の象徴的存在。そして、周囲の絶景が素晴らしい。このような高度の高い場所に綺麗に人工的な四角い岩が積み重なっているのがなぜか。不思議な気持ちになるとともに、自然の力はすごいなと感じる。

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山頂より瑞牆山方面を望む。

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山頂から富士山を望む。

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今まで登ってきた方向を望む。手前のピークが鉄山、その次のピークが朝日岳か。この道のりをこれから再び帰って行くのか・・・

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昼前には大弛峠に帰りたかったので、休憩もそこそこに9時頃に帰途につく。朝日岳の手前に急坂があるかと思うと気が重い。帰りは往復なので、面白みはない。だが、道はわかるので良いペースで下りることができた。

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調子良く帰途についていたが、往路で一気に高度を下げた朝日岳近くの急坂が目の前に現れた。あまりの勾配に進むのを憚られる。

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まあ、ここで足踏みしていてもしょうがないので、一歩一歩、ゆっくりと昇る。

すると、可愛い黄色い花が咲いていた。急坂途中で少しだけ癒される。後で調べてみたが、ハナニガナっていう花かと思われる(確証ではない)。

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朝日岳からの帰りはキツかった。往復ということもあったのだろうが、再び足が重くなる。また、下山時にいつもこの現象は起きるのだが、足の指先が痛い。時々視界が開ける場所で休みながら進む。

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一歩一歩、降りて行く。往路で登ってきた大ナギ、朝日峠を超えながら、11時15分、大弛峠に到着。人里にはまだ車で1時間ぐらいかかるけど、とりあえず一安心。一応は、標準時間程度で往復ができたが、前半のペースが遅すぎるように思う。

登山口では、お弁当を食べている人に話しかけられ、金峰山への状況をお教えした。これから登るのかな。天候が悪くならないといいが。

ちなみに、林道川上牧丘線の大弛峠より長野県側は名前の通り、長野県川上村に通じているが、山梨県側と違い舗装されていないダート道である。きっと、オフロードバイクで走ったら面白いだろう。事実、数台のバイクに遭遇した。嗚呼、オフロードバイクが欲しいな、セローがいいなぁ、バイク貯金しようかなぁとか思いながら車へ向かう。平日だと言うのに、長野県側のダート道まで駐車車両で一杯である。

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さて、ここからは林道川上牧丘線を山梨県側である牧丘方面へ降りて行く。

往路は真っ暗でよくわからなかったので、復路は山道を楽しみながら降りてやろう。

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山梨側の川上牧丘線は舗装されており、道幅もそこそこ広いので、そんなに緊張せずに走れる。車でこの高度まで快適に走れるのは非常にありがたい(但し、川上牧丘線は冬期通行止めになるので通年走行可能なわけではない)。

1時間ほどで川上牧丘線柳平ゲートに到着。往路では見れなかった乙女湖が見えるこの付近は高原っぽい雰囲気の気持ちのいいところ。なお、ダム好きとしては、この乙女湖を塞き止める琴川ダムには昨年、来たことがあり、無事にダムカードを手に入れている(笑)

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乙女湖からさらに山道を下り、往路同様、牧丘の「花かげの湯」にて汗を流し、石和にて山梨名物である馬刺しをふんだんに使った馬刺し丼を食べて帰宅。程よい疲れでビールが美味しく頂けました。

 

GPSによる今回のルートと高度は以下の通り(ヤマレコ)